この記事を読むとバレエ留学に必要な費用について分かります。
バレエ留学をしたいと子供が言うんだけど、バレエ留学ってどのくらい費用がかかるのだろう…一般家庭でもバレエ留学なんてさせてあげられるのでしょうか?
こんな疑問に元バレエ教師がお答えします。
バレエを本気でやりたいと思っていたら、避けて通れないのが留学です。
もちろん日本でもバレエを習うことはできますが、やはり本場の劇場や空気感を知ることはとても重要なこと。
歌舞伎を外国で習っていると聞いても外道な感じがしてしまうのと同じように、バレエも本場で習うことで感じられることは想像以上にあります。
できることなら留学させてあげたい!と思っても、気になるのがその費用ではないでしょうか。
実は国を選ばなければ大学に通わせるよりも費用がかからず留学させてあげることができます。
今は昔と違って気軽にテレビ電話などで連絡も取れる時代。
ぜひお子さんにかけがえのない体験をさせてあげてくださいね。
ただでさえお金がかかるバレエだからこそ心配なのはお金のこと。日本だからこそお金がたくさんかかるのであって、海外に出てしまえば国からの補助も受けられることがあり、日本よりも費用を抑えてバレエを学ぶことができることも。これはプロになっても同じで、海外のバレエ団は国立のものが多く国からお給料をもらう形だそうですよ
バレエ留学に必要な費用の目安
バレエ留学はとてもお金がかかる国とそうでない国があります。
学費もそうですが、生活費一つとってもやはり物価が高い国での生活にはお金がかかりますよね。
もちろん学びたいと思う学校で留学するのが一番ですが、お金のことについて先にお話ししていこうと思います。
国によって大きく異なる
バレエ留学は国によって費用が大きく異なります。
物価が違うこともありますが、国が援助してくれる国もあるからです。
実際の国や地域ごとに見ていきましょう。
ドイツ
ドイツのバレエ学校は国公立校が多く、学校によっては学費が無料の学校もあります。
私立校でも年間80万円以下の学校が多く、他の国と比べてもとても安いことが特徴。
年間で考えても100万円ほどと考えても大丈夫でしょう。
また、シュツットガルトバレエ団、ハンブルク州立バレエ団、ベルリン国立バレエ団と言った有名なバレエ団も多く、見て勉強する機会も多くあります。
就職の際もバレエ団が多い国なので有利かもしれないですね。
日本で大学に通うよりも学費等が安く済む可能性もあるのがドイツ。ミュンヘン、ジョンクランコ、ドレスデンなど有名な学校も多いですよね。
イギリス
イギリスは学費や生活費が高い国の一つです。
憧れのロイヤルバレエスクールなども私立校であり、学費はドイツの私立校の3倍以上になることも。
イギリスポンドはユーロよりも為替レートが高く、ロンドンは特に物価が高い…ラシップをもらっていても生活費で高くつくこともありますよ。
水一つ買うのにも高いなぁと感じてしまうのがポンドなので高い生活費は覚悟したほうが良いですよ。
年間で400万円ほどは見ておいた方が良いでしょう。
イギリスのビザを取得するためには英語の試験もあります。全く英語が分からない状態であれば英語の勉強も必須です。
ロシア 東ヨーロッパ
ロシアや東ヨーロッパは物価が安く比較的安価に留学できる国です。
特にロシアはバレエが発展した国でもあり、伝統のある学校もありますよね。
ただし、場所によっては治安が良くないので注意が必要です。
これらの地域は年間200万円ほどと言われています。
ワガノワやボリショイといった有名な学校がロシアにはありますよね。東ヨーロッパは西ヨーロッパに比べてやはり治安がネックかなと思いますが、学校がきちんとサポートしてくれることもあるので、下調べしてみてくださいね。
西ヨーロッパ カナダ アメリカ オーストラリア
西ヨーロッパ、カナダ、アメリカ、オーストラリアは東ヨーロッパに比べて治安は安定しているでしょう。
物価は少し高くなるので年間300万円ほどを見ておくと良いかと思います。
私立の学校が多いので、学費も高くなることが多いでしょう。
また、寮がなくホームステイをしなければならないことも多いです。
学校が手配してくれることもありますのできちんと確認しておいてくださいね。
世界各国にバレエ学校はあります。勉強できる内容もクラシックのみでなくコンテや民族舞踊など幅広く、解剖学などの座学も受けられることが多いです。
スカラシップ
留学の学費を免除してもらえるスカラシップ制度をご存じですか?
コンクールによく出ている方は聞いたことがあると思いますが、学校側が学費を負担してくれる制度のことです。
学費の全額免除や半額免除などさまざまですが、家計の負担が少なくなるのはありがたいですよね。
まれに生活費まで負担してくれることもありますが、たいてい航空券代や生活費は自己負担となります。
スカラシップをもらうためには、スカラシップ賞が用意されているコンクールに出場することや、留学オーディションで認めてもらうことなどが必要です。
学校側にこの子を育てたい!と思ってもらえればスカラシップをもらえる可能性は高くなりますよ。
自分が学びたい学校のスカラシップをもらえるチャンスがあればぜひ挑戦してみてくださいね。
コンクールに出るだけでなく、その学校の先生のワークショップなどに積極的に参加して名前を覚えてもらうことも重要です。まずは日々のレッスンで基本をきちんと身に着け、海外の先生に見せても恥ずかしくないレッスンができるように練習しましょう。
バレエ留学に必要な費用内訳
ここからは留学で実際にどんなことにお金がかかるかについてお話ししていきます。
金額は物価によって異なってきますので記載しません。
学費
まずは学費。
学費を払わなければその学校で勉強することができません。
先ほどお話ししたように、スカラシップで免除してもらえたり、国が補助してくれることもあります。
国や物価によって大きく異なる部分なので、留学先を選ぶ際は見比べてみると良いでしょう。
学校によっては寮費や食費が学費に含まれていることも。学校によってまちまちなのできちんと調べておきましょう。
航空券代
バレエ学校に行くためには航空券が必要です。
国や時期によっても値段は変わりますよね。
多くの学校がクリスマス頃の休暇と夏休みがあります。留学生の多くが年に2回帰国していました。
特に短いクリスマス休暇は学校に残る子もいますが、学校によっては寮が閉まってしまうこともあります。
また、航空券を安く買う方法もありますので下のほうのバレエ留学の費用を抑えるコツ3つもご覧くださいね。
海外に行くためにはどうしても航空券が必要です。必要経費ではありますが、もう少し安くなると嬉しいですね。
生活費
生活するためのお金が生活費です。
学校によっては寮費や食費も含まれていることがありますが、日用品代や携帯代なども忘れずに。
その国で生活している人がいるわけですので、たいていのものは向こうでもそろえることができます。
食事が心配であれば日本からおかゆのレトルトやお味噌汁などを持っていくと安心です。
洗剤等の日用品は向こうで調達したほうが良いでしょう。品質は劣るかもしれませんが…。海外で生活すると日本の品質の高さが良く分かります。
エージェント費、保険料
留学エージェントを利用するのであればその費用も忘れずに。
今はさまざまな留学エージェントがあり、学校との連絡やビザの手続き等のサポートをしてもらうことができます。
とてもありがたいと思いますが…まずは自分でチャレンジしてみることをおすすめします。
直接学校にメールしてみたりビザを取りに行ったり…自分でもできますよ。海外に出てしまえば自分のことは自分でやるのが当たり前の生活です。
手続き関係は難しいことも多いですが、英文を訳してみたり自分で英文を作って質問してみることはとても良い経験となります。
それにエージェント費を浮かせることもできますよ。
まずは自力でやってみて無理であれば頼むスタイルのほうが良いでしょう。英語が通じない国もありますが、その国の言葉を理解するのも良い勉強です。
エージェント費とは別に海外留学保険には入っておいた方が安心です。
盗難にあったり、設備を壊してしまった等の事故の際に保証してもらうことができます。
日本人は盗難被害に遭いやすいともいわれるので、安心料として入っておくことがおすすめです。
実際私自身も財布をまるごと盗まれた経験があります…。
日本は安全な国と言われているので盗難とは無縁に思えますが、海外ではそうではありません。貴重品は肌身離さないようにしましょうね。
バレエ留学の費用を抑えるコツ3つ
留学にはもちろんお金がかかりますが、その費用を抑えるコツもあります。
簡単にできることもありますのでぜひ実践してみてくださいね。
スカラシップをもらう
学費を抑える一番の方法は学校からスカラシップをもらうことです。
スカラシップをもらう方法をいくつか紹介します。
スカラシップをもらう方法
- スカラシップのあるコンクールに出場する
- スカラシップのあるワークショップに参加する
- サマースクールに参加する
- ビデオオーディションの際に交渉する
方法はどれでもよいですが、ぜひチャレンジしてみてほしいです。
特に行きたいと思う学校があるのであれば、その学校の先生のワークショップやサマースクールには積極的に参加して顔を覚えてもらうのもコツですよ。
海外発券の航空券
同じ経路の航空券でも、日本から買うより海外で買った方が安くなることが多いです。
留学が決まれば何度も日本と往復することになりますので、最初は割高でも片道で買い、その帰りからは海外発の往復チケットを購入するのがおすすめ。
それだけで数万円の節約になることもありますよ。
もちろん日本から買った方が安い場合もありますのできちんと確認してみてくださいね。
荷物は最小限にする
数週間の旅行とは違い、留学は日常生活になります。
つまり、生活に必要なものをすべて持っていこうとすると引っ越しくらいの荷物量になってしまいますよね。
しかし、飛行機に持ち込める荷物の量は決まっていますし、超過すると結構な額の超過料金を取られてしまいます。
それではもったいないですし、労力もとてもかかってしまいますよね。
出来る限り荷物は最小限にして、現地で買いそろえる方が結果的に安くなることがほとんどです。
普段使っているものでなくても良いものは現地でそろえましょう。
まとめ:バレエ留学の費用は抑えることができる
今回は留学の費用についてお話ししました。
留学の費用は国によって大きく異なりますが、安い国であれば日本で大学に通うよりも安く済むこともあります。
学費や生活費等避けられない出費もありますが、エージェント費など自分でお金をかけずにやれることもありますよね。
もちろんスカラシップを狙うこともおすすめです。
留学先でも様々な問題を一人で解決しなければならないことも多々あります。
留学前から「自分でできることは自分でする」ことを徹底したいですね。
バレエ留学を考えているときに心配なのは英語力ではありませんか?
バレエ留学に必要な英語についてはこちらのバレエ留学に必要な英語とは?【留学を無駄にしないために】もあわせてご覧ください。
-
バレエ留学に必要な英語とは?【留学を無駄にしないために】
続きを見る