この記事を読むとバレエ留学でよくある失敗とその対策について分かります。
バレエ留学が失敗だったという話を聞いたことがあるけれど、実際どんなことが留学の失敗と言われているのでしょうか?失敗しないための対策はあるでしょうか?
こんな疑問に元バレエ教師がお答えします。
バレエ留学は中学生や高校生の貴重な学生時代を海外で過ごすため、とても覚悟がいる留学だと思います。
バレエのレッスンはもちろん、それ以外の生活習慣も自分でこなさなければならないため、自立していることがとても大切です。
特にバレエ留学の失敗として多いのが体型の変化。
年頃の女の子が食べるものも変わり、環境も変わって精神的に不安定な状態であると、体型に変化が出やすくなります。
せっかく日本できれいな体型をキープしていたのに、留学して別人になってしまった…とならないようにしっかりと管理できる人になりたいですね。
やはり太りやすい思春期真っ只中の女の子の体型の変化は仕方のない部分もありますが、自己管理ができていればある程度抑えることができますよ。
また、反対に拒食症になってしまうこともあります。
いくら痩せていても病気になってしまってはバレエは踊れませんし、留学して病気になって帰ってきたのであれば成功とは言えないですよね。
バレエ留学でよくある失敗3つ
バレエ留学の失敗は冒頭でお話しした体型の変化だけではありません。
留学が成功だったというには、やはり心も身体も健康でいることが一番大切です。
どんな辛い環境でも、きちんと前向きに自分のやるべきことを分かって努力し続けられる人でないと、なかなか難しいのがバレエ留学です。
太るor拒食症になる
バレエ留学で一番多いのが体型の変化です。
太ってしまう女の子がほどんどですが、反対に体型を気にしすぎて拒食症になってしまう子も過去にいました。
留学先にはチョコやワッフル、アイスにケーキなど、魅力的な食べ物がたくさんあります。
ただでさえ、日本食で育った私たちにとって海外での食事は高カロリーであることが多いのに、+甘いものまで食べていては太ってしまいますよね。
また、周りの外国人の生徒は日本人よりもガタイがしっかりしていることも多く、留学先では体型があまり気にならないのに、日本に帰ってきてみたら別人だった…ということも。
日本にいると、お休みの日は勉強したり、家の手伝いをしたり…なにかと忙しいですよね。留学中は休みの日に特にやることも多くなく、せっかく海外に来たのだからと遊びに行くことも増えるでしょう。ただ観光に行くだけなら良いのですが、その時に誘惑に負けてしまうことが多いようですよ。
バレエのレッスンもしているからそんなに簡単には太らないと思っていると危険な理由がレッスンの違いです。
日本のバレエスクールではグランワルツまでやるのが当たり前で運動量も多いですが、留学先のレッスンはそうではないことも。
基礎を重視しているため、バーレッスンのみで2時間終わることも普通だそうです。
センターレッスンも早いアレグロよりもアダジオばかり。
レッスン時間は長くても、消費カロリーを考えると日本のレッスンのほうが明らかに大きい可能性があります。
バレエのレッスンで痩せるだろうと思っていると、そうではない可能性もありますよ。日ごろから食べるものを気にする癖をつけておくと良いですね。もちろん食べないのはよくありません。
バレエを習う子の食事についてはこちらのバレエを習う子の食事は大切に【子供がダイエットしてはいけません】も合わせてご覧ください。
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ストレスでバレエに集中できない
バレエ留学では対人関係など、バレエ以外のところでストレスを感じることが多いです。
英語も思ったように話せなかったり、数少ない日本人の友達とけんかしてしまったり…ホームシックになってしまうこともあります。
そんな精神状態ではバレエのレッスンに集中することもできないですよね。
きっかけは些細なことでも、心に大きな負担がかかってしまうと、レッスンに行くことすらできなくなってしまいます。
実際にレッスンに全く行くことができずに退学となってしまった子もいますよ。
どんなきっかけでそうなってしまうかわからないですが、やはりバレエ留学を通してプロのダンサーになるという意思が強い子でないとなかなか留学から就職までできません。覚悟して留学に行きましょう。
バレエっ子におすすめのオンライン英会話についてはこちらのバレエっ子にぴったり!オンライン英会話ランキングで紹介しています。
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大きなケガ
留学をしていてもしていなくても、ケガで踊れなくなってしまうことはあります。
運悪く、留学中に大きなケガをしてしまい、帰国せざるをえない状態になってしまった子もいました。
こればかりは防げないこともありますし、身体の使い方を間違えなければ防げることもあります。
普段からきちんとバレエの知識を身につけてレッスンすることがケガを防ぐ最適な手段ですよ。
ぶつかってケガをしてしまったり、足をトウシューズで踏まれて骨が折れてしまったり…そんなケガは運が悪いというしかないですが、防げるケガは防いでいきましょう。
バレエ留学で失敗しないためにできること
バレエ留学で失敗しないためには、バレエで生きていく覚悟が必要です。
なんとなくみんな留学してるから留学しようという甘い気持ちでは、うまくいかずに挫折します。
多くの生徒を留学に送っていきましたが、そこからプロのダンサーになれるのもほんの一握り。
留学すればプロになれるわけではないことを頭に入れておきましょう。
覚悟を決めて対策をする
バレエ留学は覚悟が最も重要です。
生半可な気持ちでは自分を律することができず、失敗に終わる可能性が高いですよ。
まずはどうしてバレエ留学したいのか、留学して何を学びたいのか、卒業後の自分はどんな道を歩みたいのか…きちんと整理することから始めましょう。
その覚悟があれば、辛い練習に耐えることはもちろん、甘いものや遊びの誘惑を我慢したり、辛い人間関係に耐えたりと心の支えとなってくれますよ。
留学を経験してその後プロとして働いている人は、やはりバレエへの愛がとても強く、芯が強い人だなと感じます。なんとなく留学してみたい…という気持ちで留学しても先につなげることは難しいかもしれません。
バレエ留学の後悔についてはこちらのバレエ留学で後悔しないためにできること【留学はゴールではない】も合わせてご覧ください。
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留学先選び
覚悟がしっかりあっても、留学先がきちんと選べていないとうまくいかないことがあります。
バレエ学校にもそれぞれ特色があるため、自分のやりたいことを学べる学校を選んでいないとやはりつらいでしょう。
特に日本のバレエスクールではクラシックバレエがメインですが、海外のバレエ学校はコンテンポラリーに力をいれている学校もあります。
クラシックを学びたいのに毎日コンテンポラリーのレッスンばかりではストレスに感じることも…。
また、外国語の授業があったり、外国語で解剖学や運動学を学ぶこともあるみたいですよ。
興味があればよいですが、そもそも勉強は苦手で外国語の座学なんて無理という人には辛すぎますよね。
あらかじめ留学先の学校を調べておくことは必須です。
海外のバレエ学校は学校によってカリキュラムが違うのですね。学べる内容が違うからあらかじめきちんと調べておかないと思ったのと違う…となってしまいそうですね。
自分のことはなんでも自分でやる
留学に行くと決まったら、自分のことはなんでも自分でできるようにしておきましょう。
家にいるとお母さんがやってくれるからと洗濯も掃除もしていないかもしれませんが、留学先ではそうはいきません。
ママさんも心を鬼にしてなんでも自分でできるように教育してあげましょう。
自炊はもちろん、寮の場合は洗濯機も共用で毎日使えない可能性もあります。部屋の掃除くらいはあたりまえに自分でできるようにしておきましょう。
日本にいるとついなんでも手伝ってあげたくなりますが、海外に行ってはそれはできません。
バレエ留学しなくても当たり前にできなくては困ることなので、早すぎることはありませんよ。
日本で自分のことが自分でできなければ、言葉も環境も全く違う海外でできるわけがありません。留学が決まったら、もちろんそうでなくても、早いうちから自分のことはなんでもできるように教えてあげてくださいね。
まとめ:バレエ留学に失敗はつきもの!きちんと対策しておこう
バレエ留学は失敗で終わる可能性がとても高いと感じています。
その失敗のほとんどが精神的なものが原因です。
そうならないための対策は、留学前からいくらでもできますよ。
自分の身体のこと、自分の身の回りのこと…じゅうぶん精神的に自立してから留学に送ってあげたほうが失敗は少なくなります。
もちろん本気で留学、就職を考えている子は最初から親に甘えるという考えを持っていないでしょう。
お子さんの性格に合わせて、しっかりと自立してから送り出してあげられるようにサポートしてあげてくださいね。
言葉や環境が変わるだけで大きなストレスがかかります。そのストレスをさらに大きくしないために留学前に出来る対策は一緒にしてあげましょう。
留学前に英語をきちんと習得しておくこともストレスを減らす秘訣です。
分かる言葉が多いだけでも安心感につながりますよ。
バレエ留学に必要な英語についてはこちらのバレエ留学に必要な英語とは?【留学を無駄にしないために】もあわせてご覧ください。
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